地域密着型通所介護げんき村です

 こんにちは、地域密着型通所介護げんき村です。寒さ厳しい今日この頃ですが、皆様いかがお
過ごしですか。暖かい春が待ち遠しいですね。

 げんき村は、平成28年地域密着型通所介護としてスタートしました。在宅で生活される要支援、
要介護の方々、ご家族、地域の方々との交流の場として、住み慣れた地域でいつまでも生活でき
るように、地域に密着した通所介護サービスを提供しています。
 最近はボランティア活動をされている方の活躍をいろいろと耳にすることが多いです。大きな
自然災害が起こるとそのたびに復興ボランティアの活動が注目されています。また、昨年行われ
たラグビーワールドカップでもボランティアが活躍していました。げんき村でも同様にボランテ
ィアが活躍しています。活動の内容を紹介します。

 舞踊や手品、ハーモニカ、オカリナ、フルート演奏など、利用者様の前で行っていただくもの
が多いです。行っていただく演目も様々で、いつもの見慣れたデイルームが演芸場やコンサート
ホールになります。皆様からも「素敵な音色だね」、「いいものを見せてもらったよ」と嬉しい
言葉もあり、楽しいひと時を過ごすことが出来ています。
 ボランティア活動は興味があるけど難しいと思っている方も多いと思います。浜松市では、主
に65歳以上の方を対象として、介護施設や地域の福祉団体などでボランティア活動をすると換金
できるポイントがもらえる制度があります。これは、ささえあいポイント事業と言うものです。
活動時間に応じてポイントがもらえ、たまったポイントは換金や寄付をすることが出来ます。
このような制度を活用しながら、ボランティア活動を行ってみてはいかがでしょうか。

 今後も、利用者様を元気づけ、活気づけてくださるボランティアの皆様を心よりお待ちしてお
ります。

 ●お問合せ先
 遠江病院 地域密着型通所介護げんき村
  担当:鈴木裕子、田中湯美子
  TEL 588-1880              
   
 
 
   
 メディカル プロファイリング  

 暗い場所で物が見えづらい―――
   網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)

 お正月に行われる「箱根駅伝」を、毎年楽しみにされている方も多いと思います。
 今年の箱根駅伝では、創価大学のアンカー・嶋津雄大選手が、「網膜色素変性症」を
 患いらいながらも、区間新記録を打ち立て、大学に初のシード権をもたらすという
 素晴らしい活躍をしました。
 ところで網膜色素変性症とは、どのような病気なのでしょうか?

   
   
◆ 網膜の神経細胞が障害される病気
 
網膜色素変性症は、網膜の細胞に障害が起こる進行性の病気です。網膜は、目の裏側の光があ
たる膜のことです。網膜には、目に入ってくる光や色を捉える一億個以上の神経細胞が存在しま
す。網膜の神経細胞は大きく二つに分かれます。
 一つは、わずかな光も感知することができ、暗いところで物を見るときに働く、杆体(かんた
い)細胞です。この細胞は、視野にも関係しています。
 もう一つは、明るい所で色の認識を行なう、錐体(すいたい)細胞です。視力もこの細胞と関係
しています。
 網膜色素変性症は最初に、杆体細胞が障害されることで発症します。このため、「暗い所で物
が見えにくくなる」「視野が狭くなる」といったことが、代表的な初期症状となります。
 網膜色素変性症には、進行性の病気という特徴があります。やがて病気が進行すると、錐体(す
いたい)細胞にも障害が及び、視力が失われる原因にもなります。


◆ 遺伝子の異常が病気の原因?
 網膜色素変性症を引き起こす神経細胞の障害は、なぜ起こるのでしょうか?研究の結果、細胞の
遺伝子に異常が起こることが、原因であることが分かってきました。
 病気の原因が遺伝子と関係していることで網膜色素変性症は、障害された遺伝子のタイプによ
って、症状や進行に様々な状態が存在します。
 また、網膜色素変性症には、遺伝性の病気であるという一面もあります。ただ、親子での明ら
かな遺伝が認められるケースは、およそ50%とされています。すべてが遺伝によって起こるわけ
ではなく、突然発症するケースもあります。

◆ 網膜色素変性症は難病に指定されている
 日本では、およそ4000~8000人に一人の割合で網膜色素変性症が起こるとされています。網
膜色素変性症かどうかの診断は、網膜電図(ERG)という、網膜に強い光を当てたときに発生する
電位の変化を記録する検査によって行なわれます。
 同時に、病気の進行を調べるため、視力検査や視野検査、眼底検査が行なわれます。近年では、
さらに詳しく眼底を調べることができる検査法や、網膜の断層を撮影する検査といった方法によ
って、より精密な検査が可能となっています。
 網膜色素変性症と診断され、治療を受ける場合、この病気は厚生労働省の特定疾患に指定され
ています。このため、医療費の補助が受けられます。
 治療は、暗い場所での目の順応を改善するとされる経口薬のほか、血管拡張剤やビタミン剤が
医師の判断で処方されます。現在のところ網膜色素変性症を根治する治療法はありませんが、遺
伝子治療をはじめ、網膜再生治療、IPS細胞を使った網膜移植といった最先端医療の研究が進め
られています。



生活ホットニュース ◆◆ 逆流性食道炎 ◆◆


 食道と胃の境界にできる、食道胃接合部がん―――このがんを患う人の数が増加傾向にありま
す。食道胃接合部がんの原因のひとつは、『逆流性食道炎』です。このため、逆流性食道炎を患
う人の増加が、食道胃接合部がんの増加につながっていると考えられています。

 逆流性食道炎は、胃液が食道に逆流して、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。食道と胃の境
界部分(噴門)には、食物を胃に送る一方、胃からの逆流を防ぐ「弁」の働きをする機能がありま
す。この機能は、噴門周辺の筋肉や靭帯によって維持されていますが、加齢や肥満によって弁が
緩むと、胃酸が逆流する原因になります。また、食事をした直後(胃に食べ物が入っている状態)
は、胃の内部では圧力が高まっていて、噴門が緩みやすくなっています。このため食べてすぐ横
になると、胃酸の逆流を招く一因となります。食道胃接合部がんを防ぐためにも、逆流性食道炎
を放置しないことが大切です。

 逆流性食道炎の治療は、薬物療法が行われます。「プロトンポンプ阻害薬」や
「H2ブロッカー」を服用し、胃酸の分泌を抑えることで胃酸の逆流を防ぎます。治療と同時に日
常生活にも注意が必要です。食べてすぐ横にならない。暴飲暴食をしない。睡眠時には上半身を
高くして寝る。こうしことがポイントになります。
   
 健康情報誌「こんにちわ」令和2年2月号より(資料提供:メディカル・ライフ教育出版)