“訪問看護ステーションあんしん"

 こんにちは、訪問看護ステーションあんしんです。今年の冬は暖かかったり、寒かったりと気
温の変化が激しい冬となりました。体調管理が難しい中、皆さんは風邪などひかず大丈夫でした
でしょうか。
 我が国では超高齢化社会を迎え、団塊の世代が高齢者となる2025年が目前に迫っており、
さらには2040年を見据えて医療・介護の再構築が求められています。誰もがいつもでも住み慣れ
た地域で安心して暮らし続けるためには、必要な医療・介護サービスが受けられ、安心して自分
らしく暮らすことが出来る社会が重要となっています。
 中でも訪問看護は在宅療養の核となるサービスであり、医療と介護の連携を推進する上で大き
な役割が期待されています。現在、在宅療養が広まっていく中で、自らが希望する医療やケアに
ついて患者様自身が考え、家族をはじめ、周囲の信頼する人たちと話し合い共有する「人生会議」
の愛称で知られているACP(アドバンス・ケア・プランニング)が推進されています。すべての
方が自分の望むように人生をまっとうできるものではありませんが、在宅医療・介護に従事する
私たちは、患者様やご家族様に寄り添い、患者様の希望や思いを理解しながら、望んでいる最期
を迎えられるように支援していくことがこれからの在宅医療の現場で大切になっていくと思いま
す。
 専門性を活かして医療と介護をつなぎ、患者様・ご家族様の声を聴き、関係者に的確に伝
えることが出来る訪問看護師の役割を果たしていきたいと思っています。
 また、当リハビリテーションでは専門職である、理学療法士・作業療法士も活躍しています。
自宅の中での生活リハビリ・筋カアップ・筋力維持できるようリハビリスタッフとも連携をとり、
在宅生活を支えています。


 ●お問合せ先
 訪問看護ステーションあんしん
  担当:井口修子
  TEL 053-588-3900
  FAX 053-588-2513              
   
 
 
   
 メディカル プロファイリング  

 血圧が130/80mmHgを超えたら、生活習慣の改善を―――
   高血圧を防ぐ(こうけつあつしょう)

 イギリスでは食品業界を巻き込み、加工食品に含まれる塩分の値を下げるという試みが
 国をあげてなされました。
 その結果、脳梗塞や心臓病を患う人を大幅に減らすことに成功しました。塩分が健康に
 多大な影響を与えることが証明されたのです。
 ここには、血圧の問題が大きく関係しています。

   
   
◆ 高血圧が健康を奪う
 
心臓は、収縮と拡張を繰り返しながら全身に血液を送りだす、ポンプのような役割をしていま
す。血圧は心臓が収縮・拡張したとき、血液によって「血管にかかる圧力」を測定した数値です。
高血圧は、血管にかかる圧力が高い状態のことを意味しています。
 血管には弾力性があります。しかし、血管に高い圧力がかかり続けると、血管は厚みを増し、
硬くなります。これが、動脈硬化です。高血圧と動脈硬化は、互いに悪化させ合う関係にありま
す。高血圧で動脈硬化が起こり、動脈硬化で血圧はさらに高くなります。
 動脈硬化の恐ろしい点は、硬くなった血管が詰まったり、破れたりすることで、臓器の壊死を
起こすことです。
 脳卒中(脳出血/脳梗塞)や心臓病(狭心症/心不全)といった生命の危機に至る病気も、
「最初は高血圧から始まっていた」ということが多くあります。

◆ 血圧と塩分の関係
 血管にかかる圧力が高くなる原因のひとつは、血液に含まれる水分量が増えることです。増量
した血液を循環させるためには、より高い圧力をかけることが必要になるためです。
 では、血液に含まれる水分は、なぜ増えてしまうのか その原因となっているのが、「塩分」で
す。血液中の塩分濃度を一定に保つためには、より多くの水分が必要になるからです。
 塩分の過剰摂取以外にも、高血圧の原因は様々なことが考えられます。血圧が高い人は放置を
せず、かかりつけの医師に相談するか、内科を受診するようにしましょう。

◆ ご自身の血圧と比べてください
 昨年4月、日本高血圧学会は『高血圧治療ガイドライン2019』を発表しました。まず覚えてお
きたい血圧の値は、収縮期120~129/拡張期80mmHg未満という数値です。この数値の範囲に
収まっていれば、血圧は正常とされています。
 ひとつ注意したいことは、収縮期血圧か拡張期血圧のどちらかが正常値より高い場合でも、高
血圧と診断される点です。
 新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は従来と同じく、診察室(病院で測った)血圧
が140/90mmHg以上で、家庭(自宅で測った)血圧が135/85mmHg以上です。診察室と家
庭に分けてあるのは、病院で血圧を測ると緊張感などもあって、数値が高めとなる傾向があるか
らです。
 高血圧の基準値を超えている人には、生活習慣の積極的な改善だけでなく、必要に応じて降圧
薬による治療を開始することが推奨されています。また、今回のガイドラインの特徴は、正常値
と高血圧の境界の方――診察室血圧が130/80mmHg以上の人にも、生活習慣の改善が必要と
され、正常値を目指して血圧を下げるように提言されていることです。
 日本人の収縮期血圧の平均は、男女ともに130mmHgを超えています。生活習慣の見直しは急
務と言えるでしょう。
 食事は減塩を。そして、喫煙やアルコールの過剰摂取を止め、運動習慣とストレス解消法を生
活に取り入れることが大切です。



生活ホットニュース ◆◆ 新型コロナウイルス ◆◆


 2019年12月に中国湖北省武漢市で発生した「新型コロナウイルス」は、今年の1月には中国全
土に感染が広がりました。
 新型コロナウイルスが最初に確認された武漢市は、日本でいえば兵庫県と同じぐらいの面積が
あります。人口は約1100万人。感染対策の初動に問題もあり、非常に速いスピードで感染拡大
が進みました。
 コロナウイルスの名前の由来は、表面にコロナが噴き出している太陽の様子に、ウイルスの形
が似ているからです。人に感染するコロナウイルスは、これまで6種類が確認されていました。
そのうちの4種類は、重症化の心配があまりない、かぜのウイルスとして知られています。
その後、2002年にSARS(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)、2012年にMERS(中東呼吸器
症候群コロナウイルス)と、呼吸器に深刻な症状を引き起こす恐れのあるウイルスが見つかりま
した。
 新型コロナウイルスに関しては、感染力や毒性といったウイルスそのものに対する研究や、簡
易検査キット・ワクチン・治療薬の開発といった治療につながる研究が急ピッチで進められてい
ます。
 現在のところ、「ウイルスに感染しても、必ずしも重症化するわけではない」という点は重要
です。また、手洗いや消毒、せきエチケットといった予防が、感染拡大の防止に有効であること
を心に止めておく必要があります。
   
 健康情報誌「こんにちわ」令和2年3月号より(資料提供:メディカル・ライフ教育出版)