こんにちは。介護予防教室「中瀬元気はつらつ教室」です。

 多喜の園内に開設している「中瀬元気はつらつ教室」は、日々、介護予防・認知症予防として
脳の活性化プログラム・体操・レクリエーション・行楽などを行い、楽しい一日を過ごしていた
だいております。
 今年はコロナ感染予防で、手洗い・マスク着用・消毒・外出自粛など一人一人の注意が重視さ
れることになりました。マスクも手に入らないという時期もあり、ご家族の方も家族分のマスク
を確保するのに御苦労もあるかと思います。
 はつらつ教室では「じゃあ、みんなで手作りのマスクを作ろう!」と考え計画を立てました。
が、この時期、材料を用意するのが大変でした。材料が全部揃ったのは二週間後でした。
 そんな事があり大切な材料が準備できてから作成に取り掛かりました。マスクは裁断を職員が
行い、縫うのは利用者さんです。昔取った杵柄!と言うように、利用者さんの手縫いはビックリ
するほど上手でした。お世辞なく、職員より上手に出来上がっていました。男性の方も慣れない
手つきで一生懸命作ってくれました。最後はミシンで職員が仕上げをして、世界に一つだけの自
分用マスクが完成です。
 家に持ち帰ってご家族からすごく褒められたよ!と笑みを浮かべながら話しをしてくれる利用
者さん。
「こんな時に手作りマスクは嬉しいです。」と家族の方々の温かいお言葉がとても嬉しかったで
す。利用者さんも自信に満ち溢れていました。まだまだやれる事はあります。
これからも、はつらつ教室で見出していきたいと思いました。

 ●お問合せ先
 中瀬元気はつらつ教室
 浜松市浜北区中瀬3829-1
 T E L 053-588-4115
 担当:鈴木 亜紀

            
   
 
 
   
 メディカル プロファイリング  

 慢性的な息切れやむくみを放置していませんか?
   うっ血性心不全(うっけつせいしんふぜん)

 心臓の機能低下によって血液循環が阻害されると、身体の様々な臓器や組織にうっ血が
 起こります。肺のうっ血による、息切れ。手足のむくみによる、むくみ。身体に起こる
 異変の原因が、心臓にあるとしたら……。
 今回のメディカルプロファイリングは、うっ血性心不全についてです。

   
   
◆ うっ血性心不全とは
 
「心不全」という言葉をよく目にされると思います。心不全というのは病名ではなく、心臓の
機能がうまく働かず、血液循環が滞ってしまう状態のことを言います。
 心不全は、狭心症や心筋梗塞といった心臓の病気だけでなく、高血圧や腎臓病、ウイルス感染
症といった病気によっても引き起こされます。また、過度のアルコール摂取や薬物依存が心不全
の原因となることもあります。
 うっ血性心不全は、心不全によって、臓器や血管に「うっ血(血液の流れが悪くなり、滞って
しまうこと)」が起こっている病態です。
 よくある症状としては、息切れ(呼吸困難)、激しいせき、胸の痛み、手足のむくみ(浮腫)、
倦怠感、夜間の頻尿といったことがあげられます。

◆ うっ血性心不全の重症度
 うっ血性心不全の重症度は、4段階に分類されています。うっ血性心不全になると、比較的症
状の軽いⅡ度から、身体活動の制限が必要になります。
I度 身体活動に制限はない(日常的な身体活動では、著しい 疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛
   を生じない)。
Ⅱ度 軽度ないし中等度の身体活動の制限がある(日常的な身体活動で疲労、動悸、呼吸困難、
   狭心痛を生じる)。安静時には無症状。
Ⅲ度 高度な身体活動の制限がある(通常以下の身体活動で疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛を生
   じる)。安静時には無症状。
Ⅳ度 いかなる身体活動も制限される(安静時にも心不全症状や狭心痛があり、わずかな活動で
   も症状が悪化する)。


◆ うっ血性心不全の検査と治療
 うっ血性心不全の検査には、血液検査、胸部レントゲン検査、心電図、心エコー検査などがあ
ります。そして、さらに詳細な検査が必要な場合には、心臓カテーテル検査が行なわれます。心
臓カテーテル検査は、カテーテル(医療用の細い管)を手首から挿入して心臓を調べる検査方法
です。
 うっ血性心不全の治療では食事療法のほかに、血管を拡張して血圧を下げて心臓の負担を軽く
する薬や、心筋の伸縮力を増す薬、体内の水分量を減らすために利尿剤を使う薬物療法が行なわ
れます。
 こうした治療で十分な効果が得られない時、条件が整えば人工心肺装置を使用して血液を体外
循環させる治療法や、人工心臓を使用する方法、心臓移植といった治療法が検討されます。

◆ 慢性的な息切れや足のむくみを軽親しない
 うっ血性心不全は、症状が急激に悪化する場合もありますが、慢性的な症状が次第に悪化する
ことで重症化してしまうケースが多く見られます。
 慢性的な息切れや足のむくみといった症状を軽視しないようにしましょう。これらは、うっ血
性心不全のみならず、心臓の病気では非常によく見られる初期症状となっています。
 超高齢化社会を迎えた日本では、高齢者世代のうっ血性心不全患者が増えています。気になる
症状がある方は、症状が悪化するまえに、かかりつけの医師や専門医に相談することをお勧めし
ます。




生活ホットニュース ◆◆ 心臓病と新型コロナウイルス感染症 ◆◆


 うっ血性心不全をはじめ、心臓に病気のある方には、専門の医師から、新型コロナウイルス感
染症の重症化リスクヘの注意が強く呼びかけられています。
 新型コロナウイルスは、直接心臓を侵す可能性も否定されていません。また、新型コロナウイ
ルスが肺の奥深くに感染すると、重篤な肺炎を引き起こします。肺炎になった肺は、呼吸によっ
て取り込んだ酸素を血液へ十分に送ることができなくなります(低酸素血症)。
 このとき心臓は、酸素供給を補なうために、普段よりさらに働きを活発にしなければなりませ
ん。これが、病気によって弱っている心臓に大きな負担となり、心臓を致命的なまでに弱らせる
原因となります。
 心臓に病気がある方は、新型コロナウイルス感染症対策を、よりしっかりと行なっていく必要
があります。
 マスクの着用と手洗い・消毒の徹底。不要不急の外出を控え、密閉、密集、密接(三密)を避
けるこうした一般的な予防法のほかにも、心臓病の方には注意して欲しいことがあります。
 それは、肥満です。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、体重が増加したという人は6割に
上っています。外出の自粛や在宅ワークの広がりといったことが原因と考えられますが、心臓病
にとって肥満は大きな悪化要因です。
 食事には十分に注意して、運動指導を受けている方は、しっかりと運動メニューをこなすよう
にしましょう。
   
 健康情報誌「こんにちわ」令和2年7月号より(資料提供:メディカル・ライフ教育出版)