こんにちは 訪問看護ステーションあんしんです。

 今年の冬は暖かかったり、寒かったりと気温の変化の厳しい冬となりました。体調管理が難し
い中、皆様は体調を崩さず、元気に過ごされましたでしょうか。
 さて、我が国では超高齢化社会を迎え、団塊の世代が高齢者となる2025年が目前に迫ってお
り、さらには2040年を見据えて、医療・介護の再構築が求められています。誰もが、いつまで
も住み慣れた地域で安心して暮らし続ける為には、必要な医療・介護サービスが受けられ、安心
して自分らしく暮らすことが出来る社会が重要となっています。中でも訪問看護は在宅療養の核
となるサービスであり、医療と介護の連携を推進する上で大きな役割が期待されています。

 現在、在宅療養が広まっていく中で、自らが希望する医療やケアについて、患者様自身が前も
って考え、家族をはじめ、周りの信頼する人たちと話し合い共有する「人生会議」の愛称で知ら
れるACP(アドバンス・ケア・プランニング)が推進されています。全ての方が自分の望むよ
うに人生を全う出来るものではありませんが、在宅医療・介護に従事する私達は、患者様や御家
族様に寄り添い、患者様の希望や思いを理解しながら、望んでいる最期を迎えられるように支援
していくことがこれからの在宅医療の現場で大切になっていくと思います。

 専門性を活かして医療と介護を繋ぎ、患者様・御家族様声を聴き、関係者に的確に伝えること
ができる訪問看護師の役割を果たしていきたいと思っています。また、当ステーションでは専門
職である、理学療法士・作業療法士も活躍しています。
 自宅の中での生活リハビリ・筋力UP・筋力維持できるようリハビリスタッフとも連携をとり、
在宅生活を支えています。

 【お問い合わせ】

   
訪問看護ステーションあんしん
   浜松市浜北区中瀬3832-1
   TEL(053)588-3900 FAX(053)588-2513
   担当:冨井知子

            
   
 
 
   
 ホームドクター・アドバイス  

 新型コロナ
   感染法上の分類が5類へ
 
 新型コロナの流行が始まった当時は、ウイルスの性質に不明な点が多かったため、
 重症急性呼吸症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MARS)、結核などと同じ、
 感染法では2類に分類されていました。
 今年5月8日以降は、「季節性インフルエンザ」と同じ5類に変更されます。
 これによってなにが変わるのか、おもなものをまとめました。

  
感染対策はどう変わる?

●緊急事態宣言

 2020年3月には、新型コロナウイルス対策の特別措置法が成立し、政府は「緊急事態宣言」
を行なうことが可能になり、外出の自粛や学校の休校、商業施設の使用制限、飲食店の営業自粛
といった、強い感染予防措置が取られました。
 【5類に移行後】
 緊急事態宣言はなくなり、これまで個人や学校、法人に行なわれてきた強い要請もなくなります。

●マスクの着用
 これまでは、屋内は原則マスクを着用。屋外では原則不要となっていました。
 「5類に移行後」
 5類以降に先立ち、今年の3月より、マスクの着用は個人判断に委ねられることになりました。
 ただ、いくつか注意点があり、次のようなケースではマスクの着用が推奨されます。
・医療機関の受診や高齢者施設の訪問。
・ラッシュ時の交通機関の利用。
・重症化リスクがある方や妊婦の方が、混雑した場所に行くとき。

●新しい生活様式
 新型コロナの感染拡大を防ぐため3年前に、新しい生活様式が提案されました。
 【5類に移行後】
 新しい生活様式に変わって、新型コロナ感染防止「五つの基本」が提唱されています。
(1) 体調不安や症状があるときは自宅で療養するか医療機関を受診すること
(2) その場に応じたマスクの着用やせきエチケットの実施
(3) 密を避けることと換気
(4) 手洗い
(5) 適度な運動と食事

●ワクチン接種
 新型コロナウイルスのワクチン接種は、これまで全額公費負担で個人の負担はありませんでし
 た。
 【5類に移行後】
 2023年度中は公費負担によるワクチン接種が続く見通しですが、今後のことは、現在検討中と
 なっています。


これから感染してしまったら?

●隔離措置

 これまでは原則として、感染者は7日間、濃厚接触者は5日間の外出自粛が求められていました。
 【5類に移行後】
 感染者・濃厚接触者ともに、外出自粛の要請はなくなります。

●発熱外来

 新型コロナの疑いがある方は、自治体が指定する「発熱外来」を受診することになっていました。
 「5類移行後」
 季節性インフルエンザと同じように、どの医療機関を受診するか、自分で選べるようになります。

●入院

 新型コロナに感染した方は、これまで指定医療機関への入院勧告や措置が行なわれてきました。
 【5類移行後】
 入院勧告や措置は行なわれず、必要な方は、一般の医療機関に入院することになります。

●医療費

 2類相当のときは、全額が公費によって負担されていました。
 「5類移行後」
 いずれは自己負担へ移行していくことが検討されていますが、当面は公費負担が継続すると思
 われます。

         ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 
 新型コロナの感染法上の分類が5類へ移行されても、依然として新型コロナウイルスは、身の
周りに存在していることを忘れないようにしましょう。
 また、新型コロナウイルスの危険性が、季節性インフルエンザウイルスと同じぐらいになった
という意味ではないことにも注意する必要があります。
 これまで国や地方自治体によって行なわれてきた強い感染予防措置の多くが撤廃されます。今
後は、一人ひとりの予防対策が、これまで以上に大切になってきます。






生活ホットニュース ◆◆ 1日でも効果あり ◆◆

 1日8000歩、歩くことは健康に良い――このことは、ほとんどの方がご存じでしょう。
 ただ、「毎日続けなければいけないのだろうか?」こうした疑問を持たれる方もいらっしゃると
思います。
 京都大学とカリフォルニア大学の研究グループの調査によると、週に1日か2日、1日当たり
8000歩以上歩いている人は、歩いていない人と比べて、死亡率が14.9%低くなっていることが
わかりました。
 ちなみに、週に3日以上実行している人の死亡率は、週0日の人と比べて16.5%となっていま
す。このことから導き出されるのは、1日8000歩の運動は、(多いほど良いが) 週に1日か2日
実行するだけでも効果が認められる、という結論です。
 一日8000歩は、平均的な歩行速度(時速4㎞)で、80~90分程度歩く計算になります。
 この運動を生活に取り入れるには、週に一度は、食事や趣味と関連させて一時間半程度の散歩
をする、というのが始めやすいかと思います。
 また、普段の生活に付け足すという方法もあります。例えば通勤のとき、週に1日はひと駅手
前で降りて歩く。スーパーの買い物であれば、週に一度だけ少し遠くの店を利用する、といった
ことが考えられます。


   
 健康情報誌「こんにちわ」令和5年5月号より(資料提供:メディカル・ライフ教育出版)